市川さんのところで学んだことその1

ということで初日
 
緊張したまま市川さん宅にお邪魔すると
 
なんといきなり夫婦喧嘩?勃発激しくてびっくり
 
今思えば普段の普通の言い合いで、特に喧嘩とかではなかったと思いますが
 
ただでさえ喋れない私は余計緊張して喋れなくなってしまいました
 
そんな中「何か弾いてごらん」と市川さん
 
枯葉かなにか弾いたら
「おお、よいフィーリングしてるねでも 全然ピアノが弾けてないな~と
ハノンからやらなきゃ駄目だな」と
 
それからは 週に1.2回通わせていただきました
 
まずは駐車場、家の前と隣の家の前を掃き掃除
 
そしたらピンポン(昼の12時ごろ)ならして
 
こんどは家の中キッチン、トイレ、階段、洗濯場など拭き掃除をして
 
終わったらピアノ室に行きハノンを最初から最後まで
次にツェルニー ソナチネ
 
で、その時ちょうど見ていただいてる箇所になったら
 
筋トレやリビングの掃き掃除していた市川さんが2階にあがって来て下さりレッスン開始
 
ツェルニーソナチネが終わったら質問があればジャズの曲を見てもらえるのですが
当時、、何を質問してよいかもわからない笑
 
そんな中でも何か弾くと、そう弾きたいんならこうだよっと
 
ばーーと弾いてくださり、びっくりして帰るという笑
 
そうそう、同じ曲でもウィントンケリーならピーターソンなら
マッコイタイナーなら、、みたいに
その場でそっくりモノマネも弾いてくださりつつ
 
覚えたフレーズのごちゃ混ぜでなく
一貫したスタイル、テイストで弾くこと大事だということ
実際見せてくださり
 
弾いているフレーズも今はトランペット
ここはストリングス、、のように、
イメージして歌うんだと、、
 
とにかく、どう弾きたい?
 
というイメージ、意思が大事
 
ただ弾いているだけだったり 弾き方が淡白だと聴いている人に全然届かないよと
 
 
ハービーハンコックみたいな
クラビネットのパラディドル奏法がやりたいんです と尋ねた時は
 
「そんなのはツェルニーやってればできるよ」と
 
その時は え?そんなわけないのでは?と思いましたが
 
確かにその通り、いつの間にか自然にできるようになっていました
 
当時はライブ前や 仕事前に曲の準備をしたい時も
そんなことより基礎をやりなさいと、、
 
準備的ものをする暇もなく基礎基礎の繰り返し
 
結果付け焼き刃より基礎が大事だったと
身に沁みました
 
基礎がしっかりしてると
無意識で細かいところまで行き届くようになって
演奏が格段に変わるなと
 
スランプになった後や
基礎練長い期間出来なかった後など
本当にしみじみ思います
 
ピアノを弾く ということ
 
弾けている というのはどんな状態かということ
全くわかっていなかった私に根気よく教えてくださいました
 
 
もう尊敬しすぎて畏敬の念をいだている私は
固くなりドジばかり
 
挨拶からなにからなにも分からない私を
市川夫妻がたくさん叱ってくださいました
 
当時は怖かったですが
思い出したら涙が出るほど
本当に感謝してもしてもしきれません